「メルマガを送っても、開封されず、反応がない・・・」そんなお悩みを抱えていませんか?
メルマガは顧客との重要な接点であり、効果的な集客ツールです。しかし、開封率や回帰率が低いと、メルマガの効果は半減してしまいます。ただでさえ忙しい中小企業のメルマガ担当者やフリーランスの方にとって、メルマガ作成にかけれる時間は限られているというのが現実ではないでしょうか?
私も以前は、メルマガを送るたびに、配信解除のほうが多いのではないかと思うくらい反応がよくありませんでした。せっかく集めたリストがどんどん減っていく。胃がキリキリと痛ました。
ただ、いくつかの簡単な工夫でメルマガの悩みが解消できるとしたら、その方法を知りたいと思いませんか? 実は、開封率やクリック率を劇的に改善するコツがあります。このコラムでは、実際に成果を出した「開封率とクリック率を高めるコツ」を紹介し、すぐに実践できる具体的な方法をお伝えします。
メルマガでしっかりと集客したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
「メルマガが読まれない」には道理がある
メルマガ担当者が抱える主な悩みをあげると、
- 開封率が低い
- 回帰率が低い
- 配信解除が多い
- 魅力的なメルマガを作れない
- 効果が見えにくい
反応が薄いと、送る意味があるのかと不安になってしまいます。
メルマガを「迷惑メール」と勘違いしてませんか?
「え、今さらメルマガですか?!」
会社からメルマガの担当者に任命され、失意の想いで、この記事を読まれている方も方も多いのではないでしょうか? その無念なお気持ちよくわかります。
なぜなら、毎日山のように届くメルマガに、うっとうしさを感じている人なら、「迷惑メールの担当者になるの?」と自分の不運を呪っているかもしれないからです。
ただ、メルマガの中には、「購読してよかった」「いつも参考にしてます」と感謝のコメントが毎回届くものもあります。今まで積極的にメルマガに触れてこなかった人にとっては、信じられないかもしれませんが、“ちゃんとしたメルマガ”を送っていれば、喜ばれ、感謝されるのです。
でも、『ちゃんとしたメルマガ』と『迷惑メルマガ』とは何が違うのか?
その違いを詳しく解説します。
メルマガとは?
言うまでもありませんが、メルマガは、「メールマガジン」の略称です。
なので、私たちが「うっとうしいな」と思うセールやクーポンしか送ってこないメールは、「メールマガジン」ではなく、「メールチラシ」と言ったほうが良いのかもしれません。「メールチラシ」は、読む気になりません。開封もせずにゴミ箱行きです。
それに対して、「メールマガジン」は、マガジンという名前が付いています。ということは、読み物である必要があります。ちなみに、マガジンの意味を調べてみると、
「magazine」は、定期刊行物である雑誌を意味する英単語である。
weblio辞書
メールで送られてくる『定期刊行物である雑誌』と考えると、全く意味合いが違ってくると思います。「購読して良かった」「いつも参考にしています」と言われる理由が、なんとなく分かるのではないでしょうか。
クーポンやセールの情報など、販売促進を目的とした「メールチラシ」を絶対に送ってはいけないとは言いませんが、“売ろうとする情報”だけではなく、読者に喜んでもらう情報を提供することが、「購読して良かった!」と言われるメルマガの必須条件です。
「読まれるメルマガ」には4つポイントがある
セールス以外の情報を送ることはわかった。では、メルマガで、どのような情報を送ればいいのか?
いくらメルマガを配信しても、読んでもらえなければ意味がありません。では、読者はどのような情報だったら読んでくれるのでしょうか? 禅問答のようですが、それは、読者が求めている情報です。
自社が伝えたいことばかり書いてしまうと、宣伝色が強くなってしまい「メールチラシ」になってしまいます。自分たちが言いたいことではなく、読者が知りたい情報にフォーカスしてください。
では、「購読して良かった」と言われるメルマガを作る4つのポイントを紹介します。
- ポイント1:メルマガを発信する目的は何か?
- ポイント2:ターゲットを明確にする
- ポイント3:どんな情報を発信するか決める
- ポイント4:配信するコンテンツを作成する
ポイント1:メルマガを配信する目的は何か?
「メルマガを配信する目的? そりゃ、売上でしょ」
それも目的の一つです。しかし、ここで思い出して欲しいのが、先程のマガジンの意味。「定期的な刊行物である雑誌」ということ。
定期的な刊行物として情報を届けることを目的にするのなら、セールスの情報はその一部に過ぎません。メルマガの目的を、「売る」のもう一つ上の概念、「顧客との関係性を強化して安定的な売上を作る」にすると、配信する情報が大きく変わります。
「売る」が目的の場合、“セールやクーポン”だったものが、「顧客との関係性を強化して安定的な売上を作る」が目的になると、“商品の開発秘話、社長やスタッフのエピソード、商品の活用事例、お客様相談室に届いた声、サービスの歴史、トレンドや時事ネタ等も、配信する情報に含まれるようになります。
メルマガを配信する目的は以下のようなものです。
- 見込み客へ商品の情報を提供し、興味喚起、商品知識の向上などの顧客育成
- セールやクーポン等による販売促進、来店促進
- セミナー、ウェビナー等へのイベント集客
- 接触回数増によるエンゲージメント向上
これらのような情報を送って、目的を達成する手段としてメルマガは非常に有効です。
「顧客との長期的な関係性を強化することで、安定的な売上を作る」ことを念頭に置いてメルマガ作りをすると、配信する情報の幅が広がります
具体的には、
- 顧客とのコミュニティの形成
- メルマガを通じて、特定のテーマに関心を持つ顧客とのコミュニティを形成することができます。SNSやブログと連携させて、情報共有やフィードバックを求める場を作り、双方向のコミュニケーションを促すことが可能です。
- 既存顧客のクロスセールス、アップセル、ダウンセル
- 関連商品の紹介、新商品の告知、限定オファーなどを、メルマガで伝えることで、販売促進につなげることができます。顧客が商品を購入するきっかけを作ることができます。
- リード育成、新規顧客の獲得
- メルマガを活用して、見込み客の段階的な育成することが可能です。特にB to Bビジネスでのリード育成には効果を発揮します。
- ブランドの認知向上
- メルマガで定期的にブランド関連の情報を配信することで、ブランドの認知度やイメージ向上を図れます。接触回数を増やすことで、顧客の心の中にブランド刻み込むことが可能です。
- サイトへの誘導
- メルマガ内に、自社サイトやブログ、SNSへのリンクを貼ることで、トラフィックを誘導することができます。特に、特定ページへのアクセスを増やしたい場合に効果を発揮します。
など、目的は様々です。自社にあった活用方法を選び、効果的に配信をしていきます。
ポイント2:ターゲットを明確にする
メルマガ作りの第一歩は、「誰に」「どんな情報を」「いつ」送るかということを明確にすることです。
メルマガの読者は、何かしら一度接点があって、メールアドレスを教えてくれたユーザーのはずです。
- 商品を購入した顧客で、メールアドレスを教えてくれた方
- ホワイトペーパーのダウンロードや資料請求をし、メールアドレスを残してくれた方
- メルマガの申し込みフォームに登録してくれた方
など、メールアドレスを教えてくれた方です。
※メール配信の同意を得ていない人に、メルマガを配信することは特定電子メール法に違反することになるので注意してください。
なので、「性別」や「年齢」、「住所」などの具体的な情報がわかっていたります。もし、これからメルマガを始めるという場合は、商品やサービスを購入するであろうユーザーがターゲットになりますので、その方をイメージしてください。
できるだけ多くの人に読んでほしいと、漠然としたターゲットへ配信しようとすると、必ず失敗します。雑誌は20代後半の情報感度の高い都会に住む独身のOLなど、ターゲット顧客を明確に決めてコンテンツを作り込んでいます。
できるだけターゲットを絞り込み、そのターゲットの求めている情報を提供していきます。また、そのターゲットが、いつメールが届くと開封しやすいか、配信時間も想定していきます。
ポイント3:どんな情報を発信するか決める
ターゲットが明確になったら、どんな情報を発信するかを決めていきます。発信する情報には、大きく以下の3つがあります。
お役立ち情報
リスト顧客は、商品やサービスの内容を知りたくて、ホワイトペーパーをダウンロードしたユーザーや、情報が欲しくてメルマガの登録をしたユーザーです。
興味を持ってもらった顧客に、お役立ち情報を送っていきます。企業目線の情報では、売り込みと思われてしまいます。ユーザー目線の情報を提供していきます。
例えば、メール配信ソフトを販売する会社が、「メルマガを簡単に配信できるソフトの紹介」という企業目線の情報を送っても、売り込みにしか聞こえません。そのようなメールは読んでもらえません。
販促情報
セールやクーポンなどの販促情報は、メルマガの鉄板コンテンツです。
ただ、このようなセールス情報ばかりを送っていると、開封率がだんだん下がってしまいます。
お役立ち情報や調査データ、ユーザーズヴォイスなどのお役立ち情報と複合的に配信していくことをおすすめします。
また、販促情報は、メルマガ登録している方への特別企画であることを、しっかり文章で伝えていくことが重要です。メールアドレスを教えてくれたメルマガ登録者は、ある意味、上得意客です。
メルマガは、購入頻度の高い上得意客に、直接連絡を取ることができるツールです。その効果を最大限に引き出すためにも、限定感をしっかり伝えていきます。
イベント情報
メルマガで、しっかりと顧客育成ができていれば、イベント情報に多くの反応を得ることができます。逆に、メルマガでセールスばかり送っていると、イベントへの反応が著しく低くなってしまいます。セールやイベント情報だけではなくお役立ち情報も送信していきます。
また、メルマガでイベント情報を提供する際は、開催日まで何度も送ることが可能です。メルマガの解約率にもよりますが、複数回送ることで、イベントの集客数を増やすことができます。計画的に配信することで効果を得ることができます。
ポイント4:配信するコンテンツを作成する
ターゲット、配信内容が決まったら、実際にメルマガを作成していきます。お役立ち情報、セールス情報、イベント情報等で、文章の内容は変わってきますが、作成するステップは下記の手順になります。
件名を考える
メルマガは件名で、開封率、回帰率が大きく変わります。件名に全力を注ぐようにしてください。メールマーケティングには、「4Uの原則」という開封率を上げる基本原則があります。4Uとは、Unique(独自性)、Useful(有益性)、Urgent(緊急性)、Ultra-Specific(超具体性)の頭文字を取った名称です。この4つの特徴を件名に含めていきます。
- Unique(独自性)
- 独自の情報や表現を件名に含めます
- Usefl(有益性)
- 読み手にとって有益である情報を件名に含めます
- Urgent(緊急性)
- 期間限定などの締切日を記載して緊急性を件名に含めます
- Ultra-specific(超具体性)
- 具体的な数字や結果など信憑性を高めるものを件名に含めます
例えば、
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のように、ターゲットとする読者に有益な情報を具体的に表現した件名を作成します。
コンテンツの作成
メルマガの本文は、複数の内容を書き過ぎないことを意識します。
メルマガは、どうしても隙間時間に読むことが多くなります。短い時間に伝えたい内容を伝えなければいけません。多くの内容を伝えることができないので、1つのテーマに絞ってメルマガを作成するようにしてください。
何回かに分けて伝えていくという高度なテクニックもありますが、まずはじめは、1回読み切りのコンテンツから配信してきましょう。
また、メルマガは、隙間時間に読むものなので、「読みやすさ」が重要なポイントになります。どんなに良い内容であっても、読んでもらえなければ意味がありません。そうならないためにも、メルマガの見え方には、十分に配慮します。
ポイントは、文字数と行間です。メルマガは30文字程度で改行し、3行から5行書いたら、1行改行して、余白を多くとり、読みやすくします。また、できるだけ漢字を避け、句読点を入れて、単語が目に飛び込むように書いていきます。
リンクを設置
メルマガは情報提供を中心に発信していきますが、何らかのアクションをしてもらう仕掛けを入れ込みます。
その一つが、リンクの設置です。メール配信ソフトを使用すれば、メールを開いた開封率、リンクをクリックしたかの回帰率などを知ることができます。特に回帰率を知ることで、メルマガ読者の関心度を知ることができます。
記事に関連するホームページの関連記事へのリンクや、問い合わせページ、イベント申し込みページへのリンクを設置して、導線を確保します。
読んでお終いではなく、読んだ後のアクションも含めて、複数の導線を確保します。
メルマガ配信リストは常に整理
簡単に数千件、数万件の配信が可能なメルマガは、誤送信をしてしまうと、取り返しの付かない問題になってしまうことがあります。配信時には十分に注意をする必要があります。
また、メールリストは、常に整理整頓し、情報漏洩などないように、厳しく管理しましょう。グループ設定やタグ設定など便利な機能がありますが、安全に配信できるように注意して使用するようにしましょう。
まとめ
メルマガは、時代遅れの媒体と思われがちですが、自社の好きなタイミングで、見込み客にダイレクトに情報を配信することができる媒体です。効果的に活用することで、売上に直結します。
ただ、セールスばかりのメールチラシになってしまっているメルマガも多くあります。「顧客との関係性を強化して安定的な売上を作れる」ように、配信するコンテンツをしっかりと計画し、作り込んでいく必要があります。
ぜひ、この記事を参考にして、「購読して良かった!」と顧客に感謝されるメルマガを作ってください。