キラーコンテンツとは、売上に影響力を持つ魅力的なコンテンツ(情報)のことです。
コンテンツマーケティングでのキラーコンテンツは、サッカーのキラーパス(得点につながるパス)のように、商品購入や問い合わせ、資料請求など、コンバージョンにつながる、コンバージョンに影響力を持つコンテンツのことを言います。
このコラムでは、コンバージョン率が高いキラーコンテンツとは、どのようなものか、そして、どのように作成するのかを詳しく解説します。
なぜ、キラーコンテンツが重要なのか?
手当たりしだいに情報を発信しても、成約につながらないのがホームページです。
オウンドメディアを運営していると、コンバージョンの多いページと少ないページが、はっきりと分かれることに気付きます。コンバージョンの多いページは、売れる営業マンのようにクロージングする何かを持っています。そんなページが「キラーコンテンツ」です。販売に効果を発揮するキラーコンテンツとは何か? キラーコンテンツをどのように作るのかを見ていきます。
営業できるホームページは、キラーコンテンツで殺す
京都三条糸屋の娘
姉は十八妹は十五
諸国大名弓矢で殺す
糸屋の娘は目で殺す
糸屋の美貌の娘が、矢のような色っぽい目で悩殺する。そんな情景が目に浮かびます。これと同じように、営業できるホームページは、キラーコンテンツで、契約を獲っています。
「キラーコンテンツ」は、凄腕の営業マンのようにバンバン契約を獲っていきます。ホームページ上での契約は、「コンバージョン」と呼ばれる“訪問者に最終的にさせたい行動”をしてもらうことです。ECサイトなら購入してもらうことがコンバージョン。メルマガ登録、資料請求やホワイトペーパーのダウンロードをしてもらいたいなら、それがコンバージョンになります。
このコンバージョンへ促すコンテンツが、キラーコンテンツです。
ただ単に、コンバージョンへの通り道というのではなく、戦略的にキラーコンテンツにリンクを貼り、契約に導いていきます。
キラーコンテンツとランディングページの違い
コンバージョン獲得を目的とするコンテンツとして、ランディングページがあります。ランディングページとキラーコンテンツには大きく2つの違いがあります。それは、流入経路とターゲット顧客です。
ランディングページとは
ランディングページは、広告によって呼び込んだ新規顧客をコンバージョンさせるためのページです。
1枚ものの長いページを上から下まで読ませてコンバージョンへ導いていきます。はじめて、その商品やサービスに触れる顧客にも不明点がないように、詳細情報が長々と書かれています。
ユーザーが抱えている問題、その解決策、メリット・デメリット、活用事例、お客様の声、価格など、営業マンのクロージングトークのように、顧客の不明点をすべて潰して買ってもらうためのページです。
キラーコンテンツとは
それに対して、キラーコンテンツは、すでに接点のあった顧客に、購入意欲を高めることを目的にしたコンテンツです。
ただ購入意欲は、顧客の状況によって異なります。比較検討したいのか、活用事例を知りたいのか、既存客の評価を知りたいのか。
購入の一歩手間で、状況に応じて、顧客の欲しい情報を提供し、顧客の背中を押す情報です。そのような顧客に、1から商品の説明しても、鬱陶しいだけです。
ピンポイントで欲しい情報を提供し、問題が解決できたら、購入ページはこちらですと案内するのがキラーコンテンツです。こう書くと、「それだけ」と思うかもしれませんが、この購入一歩手前の顧客を取り逃がすことが、とても大きな機会損失になっています。
まさにゴールをアシストをするキラーパスのようなページです。
ぜひ、カスタマージャーニーマップを作成し、顧客の状況によって、どのような情報を欲しているのかを確認してください。
キラーコンテンツの目的は、「使いこなせるか?」「損しないか?」の解消
流暢な商品説明だけでは、売れる営業マンになれません。プレゼン力を磨くのも重要だが、売れる営業マンは、違う視点でトークに磨きをかけています。それは、「購入への不安の解消」です。
人は、欲しいという感情を抑制するセンサーを持っています。「本当に買って大丈夫?」と、衝動買いをやめさせるセンサーです。このセンサーの効果は絶大で、多くの営業マン、多くのホームページの売上を阻止しています。
売れる営業マン、キラーコンテンツは、巧みにこのセンサーのスイッチをオフにします。では、どのようにオフにしているのでしょうか?
そのポイントは「使いこなせるか?」「損をしないか?」という不安の払拭です。
では、「使いこなせるか?」「損をしないか?」という感情を細かく見ていきましょう。
「使いこなせるか?」を解消する3つのコンテンツ
「欲しいけど、使いこんせなかったら、もったいないな。今度にしよう」そう思われたら、もう二度と売るチャンスは回ってきません。
先延ばしを回避させるには、「使いこなせないかも」という気持ちを「使えるかも」に変える必要があります。では、どのようなキラーコンテンツを読むと、「使えるかも」に変わえることができるのか? 大きく3つあります。
- 導入事例
- 口コミ、お客様の声
- 購入後の使い方を解説
1.導入事例
売れる営業マンは、商品説明をしません。なぜなら、売り込んでいると思われるからです。
人は売り込まれると、どんなに欲しくても購入を躊躇します。押し売りをするのではなく、実際に購入した第三者の声を使って、「こういう風に使っています」と、使いこなし方を紹介するようにします。
キラーコンテンツで導入事例が使われる最大の理由はこれです。
購入への不安を抱える顧客は、自分と同じような立場の人が、どのように問題を解決したのかという事例に興味を示します。なので、ホームページは、ターゲットとする顧客と、同じような事業規模、同じような経歴の人の事例を複数紹介するようにします。そして、キラーコンテンツでは、どのように問題を解決したか。そして、購入する際に何に悩み、何が購入の決め手になったかも具体的に紹介するようにします。
このような事例が、キラーバスになり、購入というゴールへのアシストとなるのです。
2.口コミ、お客様の声
売れる営業マンは、見込み客を既存客に紹介し、既存客にクロージングしてもらいます。
なぜなら、顧客は営業マンの言葉を信用しないからです。しゃべればしゃべるほどマイナスに作用します。
なので、キラーコンテンツでも、口コミやお客様の声を使って、顧客をクロージングしてもらいます。実際に購入した人の言葉以上のクロージングトークはありません。既存客の顔写真付きの感想文や動画は、最強のキラーコンテンツ中のキラーコンテンツです。
3.購入後の使い方を解説
売れる営業マンは、商品をどのように使うのかを丁寧に説明します。
スーパーでインスタント食品の作り方を真剣に読んでいる人は、かなりの確率で購入します。
意外と忘れがちなのが、購入したら何をどうするというステップやプロセスの説明です。これがないと、「使いこなせないかも」という不安が膨らんでいきます。
売れる営業マンは、購入後の手順や使い勝手を丁寧に伝えます。コンバージョンに繋がるキラーコンテンツも購入後の使い方を丁寧に解説をして、購入に対する不安を払拭します。
「損をしないか?」を解消する3つのコンテンツ
「他も見て、比較してからにしよう」そう思われたら、ライバル店で購入すると思ったほうがいいです。売れる営業マンは、「損をしないか?」という不安を徹底的に潰します。
キラーコンテンツは、「損をしないか?」という不安を徹底的に払拭します。では、どのようなコンテンツで「損をしないか?」という不安を取り除くのか? 大きく3つです。
- 比較表
- 専門家や著名人の評価
- 評価、受賞歴
1.比較表
売れる営業マンは、必ず比較表を持っています。
顧客は、一番いいものを購入したいと思っています。一番いいものであると確証するには、比較対象とする商品が必要です。なので、キラーコンテンツでは、あえてライバルの商品を紹介して比較してもらいます。そして、どんな違いがあって、何を基準に購入すべきかをわかりやすく解説します。
昔ほど、著しく劣った商品がなくなり、どれを買っても似たり寄ったりというのが今の時代です。なので、キラーコンテンツでは、専門家として細かい違いをしっかり説明できるようにします。表にして、わかりやすく、ポイントを絞って解説します。
2.専門家や著名人の評価
売れる営業マンは、商品が誰に評価されているかをしっかり説明します。
なぜか? 人は、専門家に評価されていれば、間違いがないと考えるからです。「権威には服従する」というあらがえない習性があるからです。
では、権威を構成する要素とは何でしょうか? それは、肩書き、服装、持ち物と言われています。なので、キラーコンテンツでは、あなたが専門家らしく見える写真を効果的に使うべきです。見た目をこだわることは、思っている以上に重要です。
3.評価・受賞歴
マスコミに掲載された記事や受賞歴は積極的に紹介します。
顧客はマスコミの情報を信用します。マスコミに登場するということは、新聞社やテレビ局のフィルターがかかっているので、ネット上にある情報よりも格段に信頼度が高いです。そのため、損をしたくない人にとって、取材記事や受賞歴ほど安心する材料はありません。
キラーコンテンツでは、必ず、インタビュー風景の写真や賞状・トロフィーの写真など、ビジュアルでわかるように作成していきます。
キラーコンテンツに強引な売り込みは必要ない
ここまで読んでわかる通り、キラーコンテンツに強引な売り込みは必要ありません。
キラーコンテンツは、あくまでコンバージョンへのアシストであって、強引にクロージングするようなコンテンツではないからです。見込み客が購入ボタンを押す前に、「使いこなせるか?」「損をしないか?」という不安を取り除くためのものです。
ただ、このようなコンテンツが充実したホームページは実に少ないです。ぜひ、作り込んでいってください。コンバージョンが劇的に増えるきっかけになることでしょう。
キラーコンテンツの効果を最大化する3つのステップ
キラーコンテンツを作る前に、ぜひ現状の分析をしてください。
なぜか? 現状の分析を行うことで、売る側と買う側の認識のギャップを埋めることができるからです。
ホームページには、顧客の行動履歴が蓄積されています。そのデータを見ると、顧客が何に不安を感じ、何によって、その不安が解消されているかを客観的に見ることができるからです。そして、どのような経路でコンバージョンに至っているのかもわかります。
そのデータをもとに、キラーコンテンツを作れば、顧客の意図に即したコンテンツを作成できます。
STEP1:どのページを経由してコンバージョンしたのか?
グーグルアナリティクスを使うと、どのページを経由してコンバージョンしたかを知ることができます。
まず、メニューで、「行動」→「サイトコンテンツ」→「すべてのページ」で集客状況の一覧を見ることができます。次に、セグメントで『コンバージョンに至ったユーザー』で、どのページを経由して、コンバージョンしたかが一覧で見ることができます。
STEP2:アナリティクスのデータをもとにペルソナを設定
マーケティングでは、顧客を詳細に絞り込めば絞り込むほど、訴求効果を高めることができると言われています。
顧客のニーズが多様化し、集団としてユーザーを捉えてしまうと顧客目線のマーケティングが難しい時代です。
自社の商品やサービスを購入、利用する典型的なユーザーを、架空の顧客(ペルソナ)として設定し、どのような行動をするのか仮説を立てて、適切なコンテンツを作成していきます。
STEP3:なぜ、そのページを読んだのか意図を推測する
顧客が「使いこなせるか?」「損をしないか?」という気持ちで読んでいるという視点を持つと、ホームページの作り方が変わります。
顧客が、どのような感情を抱いているか? どのようにその不安を解消したのか? を経由したページを見ながら、何がコンバージョンする引き金になったのかを予測しながら改善していきます。そして、どの段階で、キラーコンテンツに導くか仮説を立てて遷移させていきます。
実践を繰り返すことで、キラーコンテンツの精度を高めていきます。
キラーコンテンツと他のコンテンツとのバランスを考える
キラーコンテンツはあくまで購入への不安を払拭するためのコンテンツです。なので、すべてのコンテンツをキラーコンテンツにする必要はありません。
コンテンツには、集客をするコンテンツもあれば、商品を説明するコンテンツもあります。キラーコンテンツは、不安を払拭して、コンバージョンへの背中を押すためのコンテンツです。
全体とのバランスを考えて、タイミングを見計らって、キラーコンテンツを見せていく必要があります。
その意味では、キラーコンテンツは、はじめてホームページを訪れた顧客向けではありません。そうではなく、何度か訪問した顧客へ向けてのコンテンツです。
例えば、メルマガに登録した顧客へ、メールでキラーコンテンツに誘導し、コンバージョンへ導くようなページなのです。タイミングをデータを見ながら分析することで、効率を高めることができます。
まとめ
顧客を契約に導くキラーコンテンツは、ホームページをビジネスに活かすためになくてはならないものです。キラーコンテンツは、「使いこなせるか?」と「損をしないか?」という2点にフォーカスして作成することがポイントです。
顧客の不安を明確にして、その不安をどう解消するか、をデータをもとに分析することで、売れる営業マンのようなキラーコンテンツを作成できます。
ぜひ、チャレンジしてください。
また、商品やサービスをホームページで、どう魅力的に伝えていくか知りたい方は、「繁盛ホームページ【9日間プログラム】」を用意していますので、ぜひ、チャレンジしてください。